セガの人気シリーズ『龍が如く』、そしてそのスピンオフである『ジャッジアイズ』。
「これ、知ってて作ってるだろ。」
ってなったのでどのように世界の”裏側“が描かれているのかを、スピリチュアル・社会構造・歴史的観点から分析していきます。
ひ弱な男でもプレイすると強くなったような気がしちゃうゲーム
──フィクションが暴く現実の構造
私たちが何気なく楽しんでいるエンタメ作品には、しばしば現実の”裏の構造“が垣間見えることがあります。その代表格ともいえるのが、セガが手がけるアクションアドベンチャーシリーズ『龍が如く』およびスピンオフの『ジャッジアイズ』シリーズです。
この作品群はただの「ヤクザもの」や「探偵ゲーム」として見るにはあまりにも多層的で、深い社会構造や国家権力、宗教、医療、メディア、更には古代文明の記憶までもを内包した物語となっています。
『龍が如く』は昔からずっと、
- 警察の腐敗
- 政府と企業の癒着
- 闇医療
- 人身売買
- 偽装ビジネス(風俗、福祉等)
等、日本社会における「見て見ぬふり」をされてきたタブー領域を、あくまで娯楽の中で「主人公がぶっ壊す」物語として描いてきました。
『龍が如く』──都市の闇に潜む国家の影

『龍が如く』は、東京・神室町という架空の都市を舞台にした作品ですが、その裏には実在する東京・歌舞伎町の闇が色濃く投影されています。
シリーズを通して、ヤクザ組織の抗争、裏社会の掟、政治と警察との癒着が赤裸々に描かれます。
例えば『龍が如く0』では、バブル時代の不動産利権に潜む政治とマフィアの癒着、『龍が如く5』では、芸能界と政界の癒着、『龍が如く6』では地方都市・尾道の過去と政治的な秘密、そして『龍が如く7』『8』では、国家規模の陰謀と新興宗教のマインドコントロールがテーマになっています。
これらは全て、日本社会の”もう一つの現実“を描いたものであり、戦後から現在に至るまでの社会操作、権力構造の再編が浮かび上がってくるのです。
『龍が如く8』とマッドランティス──アトランティス文明の暗喩
最新作『龍が如く8』で登場する”マッドランティス“は、その名の通り「アトランティス(失われた文明)」を彷彿とさせる構造を持っています。島全体が宗教団体の施設となっており、信者を洗脳し、地下には金塊が隠されている。
この設定は、スピリチュアル的視点から見ると古代文明において知識や富を独占した祭司階級のメタファーであり、現代社会における”支配構造“の縮図と言えます。更に島という閉鎖空間は、情報遮断、監視、自由の制限といった”世界の支配者“的要素を連想させます。
マッドランティスのリーダーが笑顔で「人々を救う」と語る姿は、現実の新興宗教の教祖、あるいはNPOを装った利権団体の指導者と重なる部分があり、実にリアルです。
『龍が如く8』では、表向きは信者を救う慈善団体のように描かれながらも、実際には金塊の隠匿、洗脳、マインドコントロールといった”陰謀論“さながらの設定が用意されています。
これは、現実における「アトランティス」や「レムリア」「秘密結社」に通じる暗示が込められているようにも感じられます。
古代文明の名を借りて、”特別な力を継ぐ者だけが選ばれる“という支配構造が描かれており、これは現代の世界を牛耳っている支配者たちやスピリチュアル詐欺とも重なります。
『龍が如く7外伝 名を消した男』でも、舞台となる秘密都市「マッドランティス」が登場しました。
これは明らかに「アトランティス伝説」をベースにした設定であり、
- 海底・人工都市
- 閉鎖空間・監視社会
- 極端に管理された秩序とディストピア的支配
- 富と自由を享受する一部と、使い捨ての構成員
という構図が、プラトンが語ったアトランティスの栄華と滅亡の構図と重なります。
しかも、「マッド(狂気の)」+「アトランティス」=”マッドランティス“というネーミングが象徴的。
現代社会が進んだ果てに行き着く”狂った理想郷“=人工アトランティス。
このあたりは、「ニューアトランティス(New Atlantis)」を目指す世界支配層の思想と重なっていて、陰謀論・スピリチュアル界隈でも注目されるテーマです。
『龍が如く8外伝』。今旦那がプレイしてるけどあんまり進んでない。
龍が如く8がここまでリアルだった理由
『8』で特に際立っていたのは、
「表の顔が、善の象徴」「しかし実際は、圧倒的な搾取と支配」
という構造です。
・島(閉鎖空間)
・見せかけのユートピア(誰も疑わない)
・人間心理の弱さと希望を利用
・内部告発は封じられ、逃げ場がない
これは日本に限らず、世界中で起こっている現象とシンクロしています。
これは龍スタジオが、
・実在の法律監修(弁護士の協力)
・警察関係者、医療者等への綿密な取材
・リアルな街や制度設計
・社会派サスペンス作品へのオマージュ
等を徹底しているからこそです。
現代の表と裏をリアルに描写できる知識・センス・勇気を持った制作陣がいて、しかもエンタメとして成立させているのがすごい点です。
声優も数々の有名人を起用するといったスケールのデカさ。演技はさておき。
『ジャッジアイズ』が暴いた法と医療の裏
一方、スピンオフ作品である『ジャッジアイズ』シリーズは、「探偵」という視点から、国家の中枢機関=司法・検察・警察の裏側に迫ります。
(新しいのを出せば出すほどバトルがちょっと面白くなってる)
第一作目では、ある医療機関が「認知症の治療薬」を開発するという美名の元、人体実験や殺人事件が絡んでいきます。これは実際の製薬会社による臨床試験の闇や、医療利権の構造、更には”人間の価値“を科学的基準で測ろうとするトランスヒューマニズムの倫理的問題とも結びついています。
続編『LOST JUDGMENT』では、いじめ問題を発端とした教育制度の腐敗、復讐、少年法の是非等、極めて現代的な社会テーマを掘り下げています。
いずれも「国家の表と裏」が巧みに織り込まれており、まるで現実世界の”告発“のような作品となっています。
『ジャッジアイズ』シリーズでは、法廷・警察・検察・製薬会社が絡む陰謀がストーリーの軸です。実際の事件を連想させるような題材が多く(安楽死、人体実験、検察の忖度)、リアルであるがゆえに「これは事実を元にしているのでは?」と感じた人も多いのではないでしょうか?
特に『ジャッジアイズ』1作目における「人体実験の隠蔽」と「研究者の不審死」は、現実の製薬業界や研究機関におけるタブーを思い出させます。
CIAによるMKウルトラ計画や、実在した生体実験等との共通点は無視できません。
特に「法では裁けない悪」「正義は誰のものか」という問いは、
裁くべき人間が裁かれない社会への疑問
“無関心こそが暴力の温床”という警鐘
としても受け取れる、メッセージ性の非常に強い作品でした。
──何故ここまで描けたのか
ここで興味深いのが、「何故ここまで描けたのか?」という点です。
支配者層による思想統制の歴史、宗教を利用した支配構造、メディアの洗脳・・・こうした情報に触れれば触れるほど、『龍が如く』や『ジャッジアイズ』が描く世界は、ただの娯楽ではなく、”現実に起きていることの暗喩“なのではと感じるのです。
これはつまり「エンタメに夢中になって、本質に気づくな」というメッセージの裏返しでもあります。
しかし『龍が如く』シリーズや『ジャッジアイズ』は、逆にその”エンタメ“の中にこそ、国家と資本、そして社会の裏にある”真実“を巧みに忍ばせてきたのです。
これは一種の”文化的逆襲“であり、日本のクリエイターたちが持つ精神の奥深さを象徴していると言えるでしょう。
わっっるい奴ら
登場人物たちのスピリチュアル的象徴性
更に注目すべきは、登場人物たちが持つ”象徴的役割“です。
桐生一馬:破壊と再生を司る者。まるでシヴァ神のように腐敗した世界を一度壊して浄化する存在。
春日一番:無知・無垢な存在から覚醒していく”民衆の目覚め”を象徴。
八神隆之:正義と真実を求める意志。闇に光を当てる”探求者”であり、アークエンジェルのような役割。
このように見ていくと、彼らは単なるキャラクターではなく、「時代の代弁者」としての使命を担っているようにも思えます。(※チャッピーが言うには)
まとめ──現実の裏を照らすフィクションの力
『龍が如く』と『ジャッジアイズ』は、単なるゲーム作品ではなく、「現実の写し鏡」とも言うべきメッセージ性を持った作品です。
『龍が如く』や『ジャッジアイズ』がこれほどまでに現実感を持って描かれる理由は、開発チームが「ただのゲーム」を作っているのではなく、
「社会に対する静かなメッセージ」を込めているからではないでしょうか。
もしかしたら、彼らも知っているのかもしれません。この世界が、”表“と”裏“の二層構造で出来ていることを──。
もしかしたら、世界の”真実“に一歩近づけるかもしれません。
何やら新しい新作が出る模様ですね。
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