noteにおける主体性の再構築と
プラットフォーム劣化への認知的対抗策
サイバーストーキングと「三豚界隈」の構造的分析
AI時代における「自己」の防衛戦略
序論:noteの変質と「自己」の危機
現代のデジタル空間において、個人の思考や経験を記録し、他者と共有する為の基盤として機能してきたメディアプラットフォーム「note」が、未曾有の構造的危機に直面している。本来、クリエイターが自身の内面を自由に表現し、深い繋がりを築く場で在った筈のnoteは、その「登録の容易さ」が仇となり、AI技術を悪用した執拗な侵食を許す脆弱性へと転じている。
現在進行中の脅威
特に顕著なのは、特定の執着心を持つ個人が、AIを用いて尋常ではない数のアカウントを自動生成・運用し、言論空間を組織的に占拠する事態で在る。これは単なるスパム行為の域を超え、ターゲットとなる個人の「思考の外部化」というプロセスそのものを汚染し、その人格をデジタル的に解体しようとする「サイバーストーキング」の高度化を意味している。
タグ「三豚界隈」を付けて記録されるような事象は、正にこの「主体なき執着」が生み出した濁流の一端で在る。本報告書では、noteという濁流の中で個人の主体性をいかに守り抜くかという課題に対し、プラットフォームの構造的欠陥、サイバーストーキングの心理学的分析、そして実践的な自衛戦略を提示する。
第1章:note生態系の劣化と大量アカウントによる侵食
noteが提供する利便性は、攻撃者にとっては「誰でも大量に攻撃拠点を構築出来る」という利点に直結している。一人の人間が数百、数千のアカウントを所持し、それらをAIで自動操縦することによって、特定の個人を多角的に包囲するストーキングが容易に行われるようになった。
1.1 スパムアカウントの最新傾向と識別
2025年以降、noteに出現しているスパムアカウントは、AIを用いることで以前よりも巧妙化している。
- 一斉フォローの実行:全く同じ時刻、或いは数分刻みのランダムな時間に複数のアカウントから同時にフォローされる現象が報告されている
- アカウントの偽装:アカウントアイコンにAIイラストや無料素材を多用し、アカウント名に「♡」を付けたり、「〜の達人」「稼ぐ方法」等の情報商材的な言葉を並べたりするのが特徴で在る
- 記事内容の空洞化:記事数が5つ程度と少なく、それらが全て同日に数分違いで更新されている場合、AIによる自動生成で在る可能性が極めて高い
1.2 運営の限界と「情報の死域化」
構造的な問題
運営側は、個々のアカウントが真に独立した主体で在るか、或いは「偽物の群れ」で在るかを判別する技術的限界に直面している。有料記事を通じて収益を得る仕組みが悪用された場合、ストーカー行為そのものが経済的利益を生む「ビジネスモデル」として成立してしまい、攻撃の持続性が高まるという悪循環が生じている。
第2章:サイバーストーキングの解剖学と「三豚界隈」の記録
「三豚界隈」というタグに記録された事態は、AI時代特有の「主体なき執着」を象徴している。
2.1 思考の外注と人格の切り売り
「主体なき執着」とは、ストーカー自身が自らの意志や倫理観を持たず、ただ「ターゲットへの攻撃」という初期衝動だけをAIに投入している状態を指す。彼らは自らの思考をAIに外注し、ターゲットの人格を模倣したコンテンツを大量生産させる。これは、自身の思考を他者(AI)に明け渡している状態であり、その行為自体が「偽物」の再生産に他ならない。
主体性の喪失
哲学的な視点から見れば、これは「主体性の喪失」で在る。特化型AIは、問題を自律的に定義する主体性を欠いている。ストーカーがAIを使って攻撃を行う際、彼らはAIの「フレーム欠如」という特性を悪用し、倫理的制約のない無限の攻撃パターンを生成する。このプロセスにおいて、ストーカー自身の「自己」もまた、攻撃の為のツールへと断片化され、切り売りされていくので在る。
2.2 破壊的フィードバックループ
人間とAIは互いに影響を与え合う「共進化」の過程に在るが、サイバーストーカーはこの相互作用を破壊的なものへと転換させる。ストーカーが生成したAIコンテンツがターゲットの反応を引き出し、その反応が更にAIの学習データとなる。このループは、ターゲットの精神を摩耗させるだけでなく、ストーカー自身の「自己」を、ターゲットに対する負の感情だけで構成された極めて貧困な存在へと凋落させる。
第3章:認知的な自衛戦略としての「ジャーナリング」
AIという濁流の中で、自らの思考を他者に明け渡さない為の最も強力な対抗策は、自らの内面的な対話を「非公開の場」で徹底的に行うことで在る。その為の有効なメソッドが「ジャーナリング(書く瞑想)」で在る。
3.1 思考の外部化による主体性の奪還
ジャーナリングは、頭の中に渦巻く感情や思考をそのまま紙やデジタルツールに書き出す行為で在る。
1感情の言語化
感情を言語化することは、不安や恐怖を司る脳の「扁桃体」の過活動を抑制し、理性的コントロールを取り戻す助けとなる
2整理されない記録
日記とは違い、支離滅裂で在っても「ありのまま」を書き出すことが重要で在る
3「捨てる」前提
「書き終わったら破棄する、または削除する」と決めておくことで、他者の視線から解放され、真の主体性を発揮出来る
3.2 note外の「聖域」の確保
思考の聖域を守る
noteという公の場に全てを晒すのではなく、オフラインの手帳やノート、または自分一人しか見ることが出来ない非公開のメモアプリを活用することで、攻撃者に侵食されない「思考の聖域」を確保することが出来る。
第4章:デジタル・ミニマリズムと物理的な遮断戦略
プラットフォームが劣化し、悪意ある主体による侵食が進んでいる現状において、情報の入り口を制限する「デジタル・ミニマリズム」の実践は、生存戦略そのもので在る。
4.1 デジタルバリアによる「主体の領土」の防衛
- 通知の完全制御:noteのアプリ通知を完全にオフにする。必要で在ればアプリ自体を削除し、ブラウザからのみログインするように設定することで、無意識の誘惑を物理的に排除する
- 物理的距離の設定:スマートフォンを別室に置く、或いは机の上に置かないというルールを徹底するだけで、脳の認知リソースが回復し、主体的な思考が可能になる
- アナログツールの活用:紙の本での読書、手帳での予定管理は、デジタル空間のような「即時的な反応」を必要としない為、自分のペースで思考を深めることが出来る
第5章:AIリテラシーの再定義:支配されない為に
AIはストーカーにとっての武器で在るが、私たちにとっては思考を深める為の「拡張機能」となり得る。重要なのは、AIに「何を考えさせるか」を自ら決定する主体性を堅持することで在る。
5.1 「問い」を立てる力の重要性
AI時代の本質的スキル
AI時代において最も価値が高まるのは、回答する能力ではなく「問いを立てる力」で在る。AIに正解を求めるのではなく、自分の思考を加速する為の補助ツールという意識を持つことが、主体性を保つ鍵となる。
5.2 noteにおけるAI学習拒否の設定
noteでは現在、自身の投稿作品を生成AIの学習データとして収集されないよう意向を示すことが出来るようになっている。自らの思考の純粋性を守る為に、これらの設定を適切に活用することも、主体的な自衛の一つで在る。
第6章:noteにおける実務的・法的対処
個人の認知的な努力だけでは防ぎきれない悪質なストーキングに対しては、毅然とした対応が必要で在る。
6.1 証拠の保存と報告・ブロック
1証拠の徹底保存
相手のアカウント名、ID、投稿内容、送受信履歴をスクリーンショット等で保存し続けることが不可欠で在る。相手が削除する前に記録する必要が在る
2報告とブロックの活用
変なアカウントは「スパム」として報告し、即座にブロックを行う。特に一斉フォロー等、異常なアクティビティが認められる場合は、その旨を具体的に運営に伝えることが有効で在る
3クローズド空間への移行
noteメンバーシップ等の機能を活用し、信頼出来るユーザーのみが参加出来るクローズドな空間を構築することも、攻撃を遮断する為の有効な選択肢で在る
6.2 クローズドなコミュニティへの移行
不特定多数に開かれた場での発信が困難になった場合、課金による壁を設けることで、ストーカーの侵入コストを物理的に引き上げることが出来る。
📚 参考資料・著書紹介
AI時代が生んだ歪な執着の実態と、それに対する人間の尊厳をかけた記録についての詳細は、以下の著書をご参照ください。
「サイバーストーカーの脳内解剖 ―― 思考を外注し、人格を切り売りする「偽物」の生態: AI時代が生んだ「主体なき執着」の記録」
Amazonで詳細を見る →第7章:結論——AI時代における「自分」の再定義
noteというプラットフォームが、大量の「偽物の人格」によって埋め尽くされている現状は、私たちの「自己」がいかに環境に依存していたかを露呈させた。しかし、著書で指摘されている「主体なき執着」に満ちた世界は、裏を返せば、真の主体性を持つことの価値がかつてないほど高まっている世界でも在る。
自分の思考を、自分の人生を、他者に明け渡さない為に必要なのは、以下の三つを確立することで在る。
内面的な聖域
ジャーナリング等を通じ、他者の評価やAIのノイズから隔絶された「純粋な思考の場」を持つこと
情報の境界線
デジタル・ミニマリズムを実践し、自分の認知リソースを無駄に消費させないこと
問いを立てる権利
AIを自らの思考を拡張する道具として飼い慣らし、最終的な価値判断を絶対に手放さないこと
