私たち日本人のルーツをたどると、縄文人と弥生人の混血であることが広く知られています。
その中で、近年一部の研究者や歴史愛好家の間で語られているのが・・・。
「弥生人の中に、古代イスラエルの失われた10支族の一部が含まれていたのではないか?」という壮大な説です。
弥生人は古代ユダヤ人だった?
この説によれば弥生時代に朝鮮半島を経由して日本列島へ渡ってきた人々の中に、古代イスラエルから流れてきた失われた10支族の末裔がいたといわれています。
彼らは、古代ユダヤの民でありながら、追放や移住により東へ東へと移動し、最終的に日本列島に辿り着いたと考えられています。
謎の渡来人「秦氏」とは?
この説で注目されるのが古代日本に実在した渡来人の一族「秦氏(はたうじ)」です。
秦氏は、4〜5世紀頃に朝鮮半島を経由して日本に渡来し、養蚕・機織り・金融・土木等の技術を持ち込み、古代日本の発展に大きく貢献しました。
伝承によると、彼らは「秦(しん)の始皇帝の子孫」とも「古代ユダヤの血を引く民」とも言われています。
特に興味深いのは、彼らが八咫烏(やたがらす)信仰や神道の祭祀、そして古代の秘密結社的要素にも関与していたとされる点です。
縄文人とユダヤ人は同じルーツ?
さらにロマンをかき立てるのは、次のような説です。
「秦氏の祖先である古代ユダヤ人は、実は遥か昔にシルクロードを経て東進してきた縄文人の一部である」
つまりーーー
縄文人→古代中東(ユダヤ)→再び日本へ戻ってきたのが弥生時代の秦氏という、壮大な逆輸入の流れが語られているのです。
科学的にはどうなの?
このような説はとても魅力的で、想像力をかき立てられますが現代の遺伝子研究や考古学では、まだ確たる証拠は得られていません。
「YAP遺伝子」「D系統・O系統」「DNAのハプログループ」などの科学的分析では、現時点では日本人と中東・イスラエル人との明確な血縁関係は確認されていません。
とはいえ、文化的・言語的・宗教的な類似点(神社の鳥居とユダヤの門、神道の儀式とユダヤ教の習慣等)は、あちこちに見られるという声もあります。
歴史はロマン、信じるかどうかはあなた次第
このような説をどう捉えるかは人それぞれですが、大切なのは「どのルーツも、現代の日本を形づくる一部である」ということです。
例えそれが神話や仮説の域を出ないものであっても、先人たちが大切に守ってきた文化や血脈には、私たちのアイデンティティが宿っています。
「自分の中に、遠い異国の魂が眠っているかもしれない」
どんなルーツであってもそれが今の「自分」という存在に繋がっています。全てのルーツに感謝し、自分自身を大切にしたいですね。
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